2014年8月13日、アメリカ・アトランティックシティにあるレベルカジノホテル(Revel Casino Hotel)が来月の9月に閉鎖されることになったというニュースがウォールストリートジャーナルから届きました。
2012年に開業されたリゾートホテル
レベルカジノホテルとは2012年に開業されたリゾートホテルで、カジノだけでなく、高級レストランやナイトクラブが入居している大型ホテルとして注目されていました。
しかし、開業当時から自前で発電施設を建設する費用が必要な点や、カジノフロアに行くためには長い歩道や急な階段を歩かなければいけないなどの設計上の問題点など、さまざまな問題があり、批判されていたカジノリゾートです。
(閉鎖されることになったレベルカジノホテルの外観)
他地域との競争が激化
現在、アトランティックシティがあるニュージャージー州は、カジノリゾート市場でペンシルベニア州やメリーランド州といった地域と激しい競争に直面しています。
さらにニューヨークでも新しいカジノ施設の計画が浮上しているようです。
アトランティックシティではレベルカジノホテルだけでなく、カジノ施設の破綻が続いて、トランプ・プラザとスノーボートも2014年中に閉鎖する計画を発表しています。
(レベルカジノホテルのカジノフロア)
アトランティックシティ全体のカジノ収入も減少傾向
これらのような厳しい状況において、2013年におけるアトランティックシティ全体のカジノ収入は28億6,000万ドル(約2,920億円)と、カジノ市場が盛り上がっていた2006年に達成した52億ドルから大きく減少しています。
今回のレベルカジノホテルの閉鎖で、ニュージャージー州の失業率も今後上昇する可能性があると予想されています。また、昨年、カジノ業界において3万2,000人の雇用がありましたが、今年の秋には相次ぐカジノ施設の閉鎖で約8,000人にのぼる人たちが失業すると言われています。
一極集中から個々の地域へ分散
このようにアメリカのカジノ市場は、アトランティックシティの一極集中の独占状態からペンシルベニア州とメリーランド州など個々の地域へ分散していく傾向にあるようです。
時代の流れによって淘汰されていくのは、カジノ業界でも同じようです。時代に対応した魅力的なカジノがさまざまな地域でどんどん誕生してもらいたいですね!
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