2015年3月12日、苫小牧市がカジノリゾートを含む統合型リゾート(IR)における可能性調査・検討事業の中間報告を公表しました。
今回の中間報告では、IR導入の社会的影響や開業までの道筋などを詳しく掲載していて、市の基本方針も盛り込んでいる内容になっています。
IR施設の基本コンセプト
苫小牧市がイメージするIR施設の基本コンセプトは、「北海道観光の魅力を発信する」「苫小牧の広大で豊かな自然を生かす」などと設定されています。
カジノだけでなく、ホテルや飲食施設、会議場、ショッピング、エンターテイメント、スケートリンク、温泉施設、医療ツーリズムなどを誘致する計画となっています。
(苫小牧市役所)
候補地として「植苗」と「苫東」を提案
また、候補地として、新千歳空港に隣接している植苗地区と、苫小牧東部地域の柏原地区を提示して、それぞれの交通アクセスやIR施設運営の課題などについて比較していました。
今まで、岩倉博文市長が「空港周辺が候補地の一つ」などと議会で発言してきたが、今回の中間報告で具体的に「植苗」と「苫東」の2カ所のエリアを示しました。
植苗に関しては、豊かな自然の残る地域と空港隣接型IRとして最適の立地というメリットを指摘しました。
一方、苫小牧東部(苫東)に関しては、道路環境の良さなどのメリットを挙げています。
IR施設運営のデメリットも掲載
もちろん、IR施設運営のメリットだけでなく、デメリットもしっかりと掲載されています。
社会的影響における問題点としては、ギャンブル依存症や反社会勢力関与などを挙げ、他国の事例を踏まえて国や自治体レベルでしっかりと対策を施していくことが必要不可欠だと説明しています。
経済効果は雇用効果などの期待するメリットに関しては近く推計を終えて、市民セミナーで報告することになっています。
まとめ
浮かんでは消え、浮かんでは消え・・・を繰り返しているカジノ法案ですが、今国会でも安保法制の審議立て込みのために、カジノ法案の成立を見送る方向で動いているようです。
なかなか進まないカジノ法案を背景に、IR施設誘致に積極的な地域と少しトーンダウンしている地域に大きく分かれ始めている気がしますね。
※トーンダウンした千葉県のカジノ誘致
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カジノ法案成立のタイミングを逃した感がありますが、粘り強く見守っていきましょう^^
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