2015年5月27日、韓国政府がクルーズ船内に設置されているカジノ施設への自国民観光客の出入りを年内にも解禁する方針を明らかにしたというニュースが中国新聞社から届きました。
(カジノが楽しめる豪華客船「プリンセスクルーズ」)
韓国海洋水産部と文化体育観光部が対立
現時点では、韓国人の観光客は外国籍クルーズ船のカジノには出入りすることは可能ですが、自国の韓国籍のクルーズ船に設置されているカジノフロアには出入りすることができないことになっています。
このような現状に対して、韓国海洋水産部は「自国の韓国籍のクルーズ船に設置されているカジノに出入りすることは妥当性を欠く」という意志を示しています。
韓国海洋水産部は今年中に条件の合う支援企業に対してフラッグキャリア船会社の免許を渡して、来年上半期から本格的に事業を始めるようにするという方針です。
その一方、カジノ設置の認可を行う権限を持つ文化体育観光部においては、自国民観光客がカジノをプレイすることを解禁する姿勢に消極的で、「賭博文化の拡散が懸念される」とコメントしています。
2020年までに1兆ウォン(約1,100億円)規模の市場
海洋水産部側の意見としては、クルーズ船は今後成長が期待できる産業だと位置付けています。
2020年まで1兆ウォン(約1,100億円)規模の市場を形成すると予想されています。
外国クルーズ船の売上は15%を賭博(カジノ)が占めている現状から、さらにクルーズ船産業を活性化させるためには、カジノは不可欠だと認識しているようです。
海洋水産開発院(KMI)の海運政策研究室長は「カジノのないクルーズ船など、ステレオのない車のようなもの」や「外国籍クルーズ船だけカジノが利用できる状況では、資産の流出につながりかねない」とメディアからの質問に回答しています。
それに対して文化体育観光部観光産業科の関係責任者は、「ギャンブル依存など賭博の心理的影響が懸念される」と指摘しています。
(クルーズ船に設置されているカジノフロア)
日本でもクルーズ船が出港
日本人でもクルーズ船でカジノを楽しむことはできます。最近では日本の港からも外国籍のクルーズ船が出港していて、多くの日本人がクルーズ船でカジノを楽しんでいます。
各旅行会社においてもクルーズ船のツアーなどが用意されています。ただ日本人の場合は、領土の外である公海に出なければカジノを楽しむことはできません。
まとめ
韓国政府がクルーズ船カジノの自国民の出入りを年内にも解禁する方向で動いていますが、上記のように、海洋水産部と文化体育観光部の意見が分かれていて、熱い議論が繰り広げられている状態です。
なかなか一筋縄ではいかないようですね^^;
それぞれの立場から意見を戦わせて議論をしていくことで、より良い解決策が見つかると良いですね。
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