2015年10月27日に、マカオで総合レジャーリゾート「スタジオ・シティ」がオープンしました。
なんと総工費32億ドル(約3,860億円)をかけて建設された巨大施設となっています。
オープニングセレモニーでは、世界的シンガーであるマライア・キャリーらを招いたコンサートが開催されました。
さらには「スタジオ・シティ」の施設が舞台となった短編映画「ザ・オーディション」に出演したロバート・デ・ニーロやレオナルド・ディカプリオらを迎えての上映会も開催されるなど、派手なセレモニーで注目を集めました。
(スタジオ・シティのイメージ図)
スタジオ・シティの大きな特徴
「スタジオ・シティ」の大きな特徴は、従来のマカオで運営されているカジノ施設のように中国のVIP層を取り込む経営戦略ではなく、中間層のファミリー層を取り込むことを狙いにしているそうです。
また、カジノ施設だけではなく、約130メートルの高さに位置する世界初の8の字形観覧車「ゴールデン・リール」やバットマンをテーマにしたアトラクション「バットマン・ダーク・フライト」などのエンターテインメントにも力を入れています。
今までのマカオにはなかった新しい世界観を取り入れる取り組みをしているんですね!
ラスベガスをモデルに運営
ある関係者は報道陣に対して「今回オープンしたスタジオ・シティが以前のような大人しか遊べない世界ではなく、ラスベガスのようにマジックショーやトップアーティストによるエンターテイメントショーやアトラクションなどを含めた家族で楽しめる新たな観光地をつくるというのが大きな目的となっています。今までカジノしかないから行かないという人たちの足を向かせたいという思いがある」と語っています。
カジノの売上に関しては、マカオは約5兆4,000億円に達していて、約7,800億円のラスベガスを大きく上回っていますが、カジノ以外のエンターテイメントサービスやホテル関連における満足度ではラスベガスの方が優れていると言われています。
マカオとしては、これらのカジノ以外のサービスを充実することによって、さらなる発展を期待しているのではないでしょうか?
中国の腐敗撲滅運動が背景
このような新しい世界観を作り出そうとした背景にあるのは中国の腐敗撲滅運動です。
中国の高級官僚と親密な関係を構築してカジノのVIPルームに招待して莫大なお金を使ってもらうというのが従来のマカオ・カジノの戦略でした。
しかし、腐敗撲滅政策の実施によって、VIPルームに連れて行ける高級官僚がいなくなっってしまったんですね・・・。
その結果、現在のマカオのカジノ収入は激減してしまったのです。
新たなビジネスモデルは成功するのか?
マカオ全体の観光客数は横ばいが続いていますが、今回のスタジオ・シティが成功することができれば、このような新しいエンターテイメント施設の建設計画が増えることが予想されます。
そして、中産階級のファミリー層を上手く取り組むことができれば、観光客が増加してさらにマカオ経済が活気に溢れる期待が持たれます。
今後のスタジオ・シティの運営に注目していきましょう^^
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